お金にまつわる人間の心理とは?
以前から気になっていた『サイコロジー・オブ・マネー』を読んでみることにしました。
この本は、よくある資産運用のHOW TO本ではありませんが
お金にまつわる人間心理について、おもしろく書かれている本です。
海外の方が書かれた翻訳本なので、言い回しや例えが独特ですが
20の章に分かれており、1つ1つの章を簡潔に説明しているので理解しやすく
日本の方が書かれた本ばかり読んでいる私でも、スラスラと読めました。
20の章、すべてにおいて学びがありましたが
私の中で特に心に残った3つの章について深く考えてみたいと思います。
貯金の価値
「貯金の価値って、何だと思いますか?」と急に言われて
さっと返答できる自信はありません。
わたしは資産運用において、カウチポテトポートフォリオを取り入れていますので
株式インデックスファンドの相手、対なるものとして貯金を意識しているという感じです。
よく、資産運用のHOW TO 本や貯蓄をすすめる本に
「まず目的を決めてから貯蓄をはじめましょう」と書かれてあります。
そうですよね。目的があった方が、それを叶えたいために挫折しにくい。
でも、この本には
『目的のない貯金が最大の価値を生む』と書かれています。
住宅や車の頭金、老後資金としてお金を貯めることは素晴らしいことだが
特定の目的がなくても貯金はするべきだ、と。
貯金がもたらす無形の恩恵は、選択肢と柔軟性であり
有形のモノよりもはるかに価値があり、幸福度を高めてくれる、と。
たしかに。
私の場合だと、老後資金のために資産運用をしてきました。
新社会人の時代から、60歳になったら時間リッチ&キャッシュリッチなおばあちゃまになることを想定し、少額ながら黙々と貯蓄を続けてきました。
20年たった今、新社会人の頃より多少なりとも貯蓄額が増え、思うこと。
それは、貯金があれば待つべき時には待つことができ、チャンスが来れば自分の気持ちで乗ることができる。
つまり、自分の意志で人生を選択していくことができる。
この本を読んで、老後資金を貯めながら、自らの意志で選ぶことができる選択肢が知らず知らずのうちに増えていたことに気づくことができました。
複利の魔法
『ウォーレン・バフェットの純資産の95%以上は65歳以降に得られたもの。』
ご存じでしたか?
わたしは知りませんでした。
お名前や子供のころから優れた投資家だったことは有名ですが
純資産845億ドルのうち、842億ドルが50歳以降に増えたものであり、815億ドルが60代半ば以降に増えたものだというのです。
つまり、彼のように投資の才能に恵まれているわけでなくても
若いころに資産運用の重要性に気づき、少額でも長期にわたって投資し続ける。
これが大事だということですね。
いや、たとえ今40代50代だったとしても
70代80代の方から見れば、まだまだ若いひよっこです。
30年あれば、S&P500指数に連動したインデックスファンドを¥30000/月積み立てれば、3000万円にできる可能性があります。
夢がありますね。
少額でもいいから積み立て続けるだけで、黙ってじっと持っているだけで
晩年、加速度的に資産が増えていく可能性があるのです。
良い投資とは、そこそこのリターンを繰り返し手に入れ続けることで、そのとき複利が最大の威力を発揮する。
肝に銘じ、これからも淡々と資産運用を続けていこうと思います。
自由について
この本を読みながら1番心が震えたのは、この「自由」の章を読んだ時です。
最高の豊かさとは、好きな時に、好きな人と、好きなだけ、好きなことができる。
なんて素敵な言葉なんだろう。
わたしがどうして20代から資産運用を続けてきたのかといえば
60歳になったとき経済的に自立していたかったから。
ずっとうまくは言えなかったけれど
考えて考えて突き詰めた先には
老年期に入ったころ、好きな時に好きな人と好きなだけ好きなことをしたかったからだなと明確になりました。
今までずっとぼんやりとしたまま抱いていた気持ちが
急にハッキリとした輪郭を持って輝きだした感覚です。
自分の人生の主導権を握っていたい。
選択に次ぐ選択を繰り返し、自分にとって納得した人生を送ることこそが大きな幸福かもしれない。
この章の最後に、1000人のお年寄りに教わった30の知恵の話が出てきますが
彼らが大事にしていたのは、温かな友情や家族とゆったり過ごす時間でした。
モノではなく時間こそが人生を幸せに導く。
経験豊富な先達から学んだこのアドバイスは、いつも心にとどめておきたいです。
まだまだ為になる章はたくさんありますので、興味を持たれた方は、よろしければ読んでみてください。
頼んで良かったふるさと納税。
我が家が昨年からお世話になっているのが、こちらの牛肉です。
牛丼にすると、とてもやわらかく脂がさっぱりしていて美味しいです。
600g×2パックなので、分けて食べられるのも助かっています。
家族が美味しい美味しいと喜んでくれるので、ついついリピートしてしまいます(#^.^#)